良い生活習慣の筆頭に挙げられる「早起き」。朝4時起き、5時起きを定着させたい人は多いはずです。

夜の2時間と違って、早朝の2時間というのは、本当に価値が段違いです。私も早起きにあこがれて、今では朝5時起きを定着させることに成功しました。

もちろん、やみくもに頑張って定着したわけではなく、自分なりに工夫や試行錯誤が必要でした。

早起きを習慣化させるに当たって、ここは外せないと私が感じた5つのポイントについて、述べてみたいと思います。

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1.睡眠時間を削らない

まず、絶対に守って欲しいのは、「睡眠時間を削らない」ということです。

一日の最適な睡眠時間は、人それぞれです。

ナポレオンのように1日3時間でよい人もいれば、アインシュタインのように1日10時間の睡眠を必要とする人もいます。

もしあなたが、普段1日8時間の睡眠を必要とするのであれば、早起きのためにその8時間を削ったりしてはいけません。

確かに睡眠時間に関しては、ショートスリーパー(短時間睡眠者)を目指したがる人は多いです。

しかし、私が見たところ、基本的にショートスリーパーというのは、持って生まれた体質であるか、睡眠時間を削らざるを得ない境遇であるかのどちらかです。

持って生まれた体質であれば、努力しなくても1日3時間とか4時間で通常の社会生活を営めるでしょうから、問題はないでしょう。

また、私の知り合いの飲食業を営んでいる人で、もともと1日8時間睡眠だったのが、自分の店を立ち上げるときに寝る間も惜しんで猛烈に働いているうちに、いつの間にか1日3、4時間睡眠の生活サイクルになった、というケースがあります。

彼は店が軌道に乗り始めてからも、睡眠時間が元に戻ることはありませんでした。しかし彼の場合は、営業時間外も仕込みなどで朝早くから夜遅くまでずっと働かざるを得ない状況にあり、それに適応したに過ぎないのです。

もともと1日8時間睡眠だった人が、なんとなく早起きしたいからとか、1日の活動時間が長くなっておトクだから、という漠然とした理由で1日6時間睡眠に切り替えようとしても、まずうまくいきません。

2時間も睡眠時間を削ると、とても眠くて頭が働きませんよね。そしてそのぼんやりした不快な状態が1日中続き、仕事の能率もガタ落ちです。これでは、いくら起きている時間が2時間増えたからと言っても、意味がありません。

仕事や勉強のパフォーマンスを向上させたいのであれば、睡眠時間を減らすのではなく、起きている時間を最適化することをまず先に考えるべきです。

起きている時間を最適化するのに、最も有効な方法の一つとして「早起きする」ということがあるわけです。

2.早く寝る

睡眠時間を削らずに、早起きするとなれば、方法は一つ。「早く寝る」。これしかありません。

たとえば夜11時半に寝て、朝7時半に起きる生活をしていた人が、朝6時に起きるようになりたいのであれば、夜10時に就寝しなければなりません。

夜の1時間半と引き換えに、朝の1時間半を手に入れる、というのが、早寝早起き習慣の本質です。

夜の1時間半というのは、ぼんやりテレビを観たり、スマホをダラダラいじったりなど、非生産的であることが多いです。

一方、朝の1時間半というのは、仕事(の準備)をしたり、勉強をしたり、運動をしたりなど、生産的であることが多いです。

つまり、早起き生活にシフトするだけで、活動時間の長さはそのままに、より充実した1日を過ごせるようになるわけです。

3.早朝にしかできない他の習慣と組み合わせる

早起きを根付かせるためには、早起きする必然性がなければなりません。早起きしても、何もやることがなく、やる必要もなければ、まず続きません。

いちばんいいのは、早朝にしかできない他の習慣を持つことです。

早朝にカフェで集まって勉強をする「朝活」や語学・資格などの勉強、朝ジョギングや散歩のような運動などが代表的ですね。

もちろん、朝のラッシュ時を外して早く出社して、まだ人の少ないオフィスで誰にも邪魔されず集中して仕事に取り掛かる、というのも、好ましい習慣と言えるでしょう。

ちなみに私の場合ですが、朝早く起きるようになったのは、副業を始めたいと思ったからです。

なんだかんだ言って、お金というのは、必要に駆られれば強いモチベーションになります。気が付いたらいつの間にか、5時起きが定着していました。

さらに、毎朝必ずやっている習慣として、6時30分から40分までの朝のラジオ体操があります。10分の軽い室内運動なので、定着しやすいし、身体にも良いので超おすすめです。

ラジオ体操の効果が絶大!私が実感した7つの理由を挙げてみる

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4.短時間でよいので昼に仮眠をとる

もし可能であれば、昼休みに軽く仮眠を取ることをおすすめします。

昼食後の2、30分くらい軽くうたた寝するだけで、午後の執拗な眠気が解消されて、仕事のパフォーマンスが上がるというメリットがあります。

これはよく言われる昼寝のメリットですが、それ以外にも、夜の睡眠時間を短くできるというメリットもあると思います。いわゆる「寝だめ」というやつです。

1日8時間睡眠だったとすれば、ふつう夜に8時間眠ることになりますが、たとえば1時間昼寝をすると、夜は7時間睡眠ですっきり目覚めることができます。

なので、昼に30分くらいの「寝だめ」をすることで、少々夜更かしをして寝る時間が遅くなってもカバーできます。

誰にでも必ず当てはまる保証はないのですが、私の経験上で言わせていただくと、確かに昼寝をしたらその分だけ夜の睡眠時間は短くて済みます。また、昼+夜の睡眠の合計時間は、不思議とほぼ一定になります(たとえば昼1なら夜7、昼2なら夜6で済む)。

その結果、昼寝をすることで、1日の睡眠時間の合計は変わらないまま、1日(特に午後)をより最適化できるようになります。

このように、早起き+昼寝の組み合わせだけで、1日のパフォーマンスを格段に向上させることができます。

5.飲酒しない

飲酒しない、というのも早起きの習慣には欠かせない要素です。

お酒が入ると、どうしても次の日の朝がつらくなります。無理して起きたところで、何とも言えない不快な目覚めになってしまいます。そして、その後の仕事や家事や趣味などのパフォーマンスもガタ落ちで、はっきり言って良いことが一つもありません。

とは言え、それだけのデメリットがありながらもお酒をやめられないのは、それだけ飲酒という行為にメリットを感じているからでもあります。ストレス解消や気分転換といった、主にメンタル的なものですね。もちろん付き合いということもあります。

ですので、無理して断酒することはありませんが、少なくとも回数や量を減らすことは心がけるべきでしょう。もし飲んでしまった場合は、無理に早起きしてもつらいだけなので、少々遅くなってもよいでしょう。

考え方としては、「お酒は飲まない。飲んでも絶対早起きする」と頑なに誓うのではなく、「お酒はなるべく飲まない。飲んだときは無理に早起きしない」と緩くしておきましょう。

前者だと、もしお酒を飲んでしまって早起きできなかった場合、自分の意志の弱さに嫌気が差して、早起きの習慣そのものを投げ出してしまう可能性が高いです。

後者の場合は、自己否定よりも、「やっぱり飲酒はあんまりいいことないな」という心理になりやすく、お酒自体を完全に断つことはなくても、次第に頻度を減らす方向に向かっていくはずです。

そうやってお酒とはほどほどに付き合いながら、少しずつ、着実に早起きを習慣化させていくのがコツです。急激に定着させようとすると、ほぼ確実に失敗します。

早起きの5つのポイントまとめ

以上の私が考える早起きの5つのポイントを、簡潔にまとめます。

1.早く寝る

早起きのためには、これしかありません。

2.睡眠時間を削らない

たった1時間睡眠時間が短くなっただけで、頭の働きが極端に鈍くなります。そのことによるマイナスの方が遥かに大きいです。

3.早朝にしかできない習慣と組み合わせる

早朝に何もやることがなければ、早起きする意義を見出せず、習慣化させることはできません。

4.昼寝をする

昼寝をすると、その分夜の睡眠時間を短くできます。少々夜更かししても、その分余裕ができます。また、午後のパフォーマンスも上がります。

5.お酒は控える

飲んだ翌日に早起きは難しいです。ただし、もし飲んだ場合は、無理に早起きしてもつらいだけなので、少々遅くなってもよいです。

よしず後記

よしず

ここでは私の経験則から5つのポイントを挙げましたが、あなた自身のライフスタイルに特化したポイントが、他にもいくつも見つかるはずです。それを発見していく楽しさも、習慣化の醍醐味と言えます。